SHINOHARA　コーナー

オルトフォンよりMCカートリッジの新機種が発売されました。

長らく品切れになっていた　MCQ-30が　MCQ-30S　という名前を得て
新発売となりました。

その音質の良さから人気の高かった　MCQ-30ですが　4月頃より品切れが続いていました。
異例ともいえる生産の遅れに理由をただしてみるとカンチレバー材料に採用されていた
ボロンの入手が困難になり、製造不可能に陥ったという事でした。

世界各地に新たな入手先を求めていたオルトフォンでしたが、品質面で満足させるものがなく
新しい材料を検討していたのです。

今回発売された　MCQ-30Sは　カンチレバーをMCQ-30のボロンからサファィアに変更し
新しい姿を見せてくれています。

サファイアは既に　オルトフォンでも　MC5000　で採用した実績のある素材です。
音速においてボロンに劣らず、剛性においてはボロン以上といわれるサファイアの採用によって
「30」のナンバーにふさわしい製品が生まれました。

基本スペックは全く変わらず、カンチレバー材質のみの変更として情報公開されていますが
単なる材料のみの変更で済むはずもなく、言及はしていないものの発表できないような苦労が
あったであろう事は容易に推察されます。

結果としてMC-Q30に重厚さが加わった音になった、とオルトフォンは説明しています。

MCQ-30の進化形として新登場のMCQ-30S、
お楽しみにお待ちください。











　　　　MCQ-30S

定価￥95,000（税別)

出力電圧　　 　0.3mv
チャンネルバランス 1.0㏈(1kHz)
周波数特性 20Hz～25,000Hz

チャンネル・セパレーション
　　　　　　　　23db以上(1kHz)
　　　　　　　　15㏈以上(15kHz)
針先 シバタ針
カンチレバー サファイア
適正針圧 　 2.3g
自重          9g