2019年08月04日
レコードを聴くということ
このブログでは芦屋リスニングルームにおける TRUE SOUND シリーズの演奏を中心に
紹介してきましたが 、もちろん一般的な装置、ソフトも試聴が可能です。
芦屋リスニングルームの試聴システムとしては
という組み合わせで演奏しています。
超高額なシステムというほどではありませんが
アナログ用に専用のイコライザー・アンプを用意した事が特徴といえば特徴でしょうか。
いまやビンテージ といっても差し支えない程のロングランモデルとなった
DL-103を中心に各時代の名演奏をお聴き頂いていますと、「やはり、アナログは良い!」
といった感想が返ってきます。
今回、お聴き頂いたのはアート・ファーマー/ジム・ホールの「BIG BLUES」 -CTI 7083
より「亡き王女のパヴァーヌ」、そしてルービンシュタインの最晩年の録音より
ベートーヴェン ピアノソナタNo.18、シューマン「幻想小曲集」作品12 -RVC2150 でした。
「亡き王女のパヴァーヌ」ではアート・ファーマーのフリューゲル・ホーンとジム・ホールのギターが
ビブラフォンの響きとともに実に美しく溶け合った演奏を聴かせます。
また、ルービンシュタインの演奏は、シューマンでは1曲目の「夕べに」から2曲目の「飛翔」
3曲目の「なぜに」と続き、最後の「歌の終わりに」までの8曲の性格を見事に描き分け、
続いてのベートーヴェンではとても90歳を超えたピアニストの演奏とは思えないような
若々しくも、生気にあふれた演奏を繰り広げます。
アート・ファーマー/ジム・ホール
「BIG BLUES」 -CTI 7083
ベートーヴェン ピアノソナタNo.18
シューマン「幻想小曲集」作品12 -RVC2150
ルービンシュタイン(P)
発売より50年になろうか、という このDL-103の実力には驚くばかりです。
もちろん、国内でも Phasemation、MY SONIC LAB 海外ではやはり老舗のオルトフォンなど
にも優れた製品はあるわけですが、それらの高級機に比べると 、解像度やレンジの広さ、
空間の再生能力など時代を感じさせるところはあるものの、ともかくバランスが良い、
そしてさまざまなソースに対して適応力が高いのはさすが業務用として開発されたモデルということでしょう。
レコードコレクターと呼ばれる方々のなかにはオリジナル盤を珍重するあまり、
再発盤、復刻盤を否定する意見も聞かれます。
オリジナル盤にこだわるのは、レコードより、より多くの感動を引き出そうとする中で
当然の行為ですが、現在、状態の良い原盤を手に入れるのは非常に困難ですし、
運よく見つかったとしてもとても手の届かないような金額ではこだわっても意味のないことでしょう。
これは装置にもいえることですが、今、持っているものの良さを十分に引き出すことを
まず考えていただきたいと思います。
レコード復権の声が上がるようになった昨今ですが、それだけにLP再生のノウハウが
失われつつあるのを感じるのもまた、現実です。
手助けが必要ならばお気軽にお尋ねください。
そのうえでやはり装置の入れ替えが必要となれば、お手伝いをさせていただきます。
芦屋リスニングルームではお持ちのLP、CDの持ち込みも歓迎しております。
ご希望の方はスタッフまでお申し付けください。
但し、非常に長時間にわたる場合、または当リスニングルームの趣旨にそぐわないと
判断される場合にはお断りすることもございます。
悪しからず、ご了承ください。
Posted by 河口無線 at 17:48
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